閲覧注意!パリ地下世界、骸骨であふれるカタコンブに潜入 みゅうパリ ブログ記事ページ

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    閲覧注意!パリ地下世界、骸骨であふれるカタコンブに潜入


    2020-10-26

  • パリに住んで6年になりますが、まだまだパリには知らない観光地がたくさん。

    有名なパリのカタコンブも、話では知っていましたが、訪問してなかった場所の一つでした。

     

    訪れた感想、「すごい!」

     

    何でもっとはやくこなかったのだろう?

     

    まずは、らせん状の階段で、地下20mに降りていきます。

    そうすると、こんな地下通路に至ります。

     

    地下20 M と言うと、パリの地下鉄は、地下10mなので、それよりも下。

    まずはこんな地下の廊下をずっと進んでいきます。

     

    この地下通路は、もともとパリの建築資材に使っていた石灰岩を切り出していた石切り場でした。

    パリの地下に石灰岩があるというのは、古代ローマ時代から知られていて、

    何世紀にもわたって、パリの地下は石切り場としてずっと開発されて来たんです。



    パリの街並みは、統一感があって非常に美しいのですが、その統一感の理由の一つが、石灰岩という同じ素材を使っていることであり、その素材はパリの地下からとれたということなんです。

     

    パリの美しさの理由は、地下にあり!ブラタモリのパリ編でおっしゃっていましたが、まさにその通り!



    その石切り場のなかでも、最大のものが、現在カタコンブとなっている、ダンフェール=ロシュロー広場 (Place Denfert-Rochereau)の石切り場です。



    古代から中世にかけて、石灰岩がどんどん切り出されたわけですが、パリの地下には、その結果、何百ヘクタールという空洞が無秩序に広がることになりました。

     

    ある程度石灰岩を取り尽くしてしまうと、石切場はそのままほっておかれました。

     

    時間がたつと、いつの間にか、地下に巨大な空洞が迷宮のように広がっていることも忘れ去られていきました。

     

    その後、パリはどんどん発達していきます。

    教会、修道院、邸宅、城館など、大きく、重たい建物が建築されるようになります。

     

    そうすると、下が穴ぼこだらけですから、陥没事件が起きることになります。

    300mの道が、25m下に陥没する、などの事件もありました。

     

    17世紀、18世紀にはそのような事故が多発していくんです。



    パリの地下は、危険だ、とそのようにして気が付くわけです。

    そこで、パリの地下の状況を検査する王立機関が作られます。

    それが、ルイ16世が作った「採石場検査院(Inspection générale des carrières (IGC) )」です。

     

    彼らが、パリの地下の状況をくまなく調べていくと、パリの地下には、迷宮のような地下トンネルが張り巡らされている状況がわかりました。

     

    同時に、地盤沈下がおこらないように、今後パリ市内、近郊での採石の禁止、そして、かつての採掘場の補強作業が行われていきました。



    さて、ちょうど同時代、パリ市内(今度は地上!)では、別の問題がありました。

    衛生問題です。

     

    街が発展することにより、人口が密集し、疫病流行が頻発します。

    その発生源になっていたのは、パリ市内にあった墓地でした。

     

    当時のパリ市は今のパリよりも小さかったのですが、市内のいたるところに墓地がったのですね。

    もちろん、土葬ですから、そこから疫病が流行ってしまうのです。

     

    パリの中心地にある墓地の問題を解決するために、パリ市外へ墓地の移転を計画します。

     

    (死の世界にはいると、急に現れる積また人骨!)

     

    しかし、中世から葬られてきた何十万人という人骨を一体どこに移転するればいいのか?

    そんな、都合のいい空き地なんてあるか?



    そこで、この地下採掘場跡に人骨を移転すればいいのではないかとなったわけですね。

    あそこは、地下で目立たず、温度は年中14,5度前後。

    誰も使っていない、広大な空き地。

    納骨場所としては、最適でした!

     

    そこで、18世紀後半にパリ市内の墓地の骨がどんどん旧採掘場に移転されることになったのです。

    これが、パリのカタコンブの始まりです。


    (すごく丁寧につまれている!)

    さて、それからすこし時間がたった、19世紀の初め。

     

    採石場検査院の役人であり、カタコンブの責任者であったエリカー・ドゥ・テュリー(Héricart de Thury)が名案を思い付きます。

     

    この髑髏が積み上げてある地下廊下、ロマンチックなお化け屋敷として、一般公開してみてはどうだろうか!

     

    すごい!アイディア!!

    日本では不謹慎などとボツになりそうな企画ですが、実際に当時の貴族なんかもカタコンブツアーに参加して、評判の観光スポットになっていきます。

     

    そして、その観光名所としてのカタコンブは現在にいたるという。

    ですから、ここにある骨は全部本物!

     

    毎年、55万人が訪れる観光地になってします。

     

    過去の偉人を偲ぶという、暗い感じはなく、あくまでロマンチックでちょっぴり恐ろしい観光地として売り出しているのが、いかにもあっさりしたフランス人らしい!

     

    積まれている骸骨は、平民も、貴族も、聖職者も、知識人もごちゃまぜ。

    骨になって初めて完全な平等が実現するということか、

    骨になる前に、人生をとことん楽しめ!と教訓をえるか、

     

    楽しみ方は人それぞれ!

     

    暗い、地下、骸骨。

    想像しただけで「無理ー」という方はいらっしゃると思いますが、私は感動しました!



    こちらは、出口にあるお土産屋さん。

     

    骸骨ぐっつがたくさん。

     

    金のどくろはこちらは貯金箱。

    ためるのもいいけど、骨になる前には、使いきらないと!

    こちらは、骸骨マグカップ。

    友人がたずねてきたらこんなカップでおもてなし死体、なんつって!

     

    骸骨トレーナーに、筆記用具。

     

    こちらのお皿は、伝統陶器のジアン焼き!かっこいい!

    改めて、観光業の応用の広さと、その力に活力をもらいました!

     

    カタコンブ ド パリ

    火~日

    10時から20時30




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