現地スタッフが教えるサンジェルマンアンレーのおすすめ観光スポット その3 パビオンアンリIV みゅうパリ ブログ記事ページ

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    現地スタッフが教えるサンジェルマンアンレーのおすすめ観光スポット その3 パビオンアンリIV


    2019-04-08

  • パリ郊外、閑静で、瀟洒な住宅がならぶサンジェルマンアンレー。

     

    今回は第3弾。

    紹介するのは、パビオンアンリIV(キャトル、とフランス語で読んでいただきたい)です。

     

    ここは、以前のブログで紹介した、庭園と隣接しています。

    ブログの中で紹介したように、以前はここにシャトーヌフ(新しい城)という王の住居があました。今ではそのほとんどがなくなってしまっているのですが、実は、その一部のみが残っていて、そこが現在「パビオンアンリIV」という名のホテル・レストランになっています。

     

    このホテルレストランが有名な理由は2つあります。

    1)ヴェルサイユ宮殿を造り、「朕は国家なり」とのたまったルイ14世が生まれた場所がここ。

    庭園のほうからパビオンアンリIVに入る場所には、「ルイ14世が生まれた場所」というプレートがあります。乳母車の絵がそうです。少し小さいですわかりますか。

     

    しかし、有名なのはそれだけではなく、

    2)伝統的なフランス料理の有名ステーキソース「ベアルネーズソース(フランス人はベルネーズ、と発音しています)」発祥の場所なのです。

    ベアルネーズソースは、バター、白ワイン、ビネガー、エストラゴン、エシャロット(あるいは玉ねぎ)、卵黄を弱火で煮詰めて作るステーキソース。

    フレンチの定番中の定番。かなり濃厚なソースです。

    食通で知られたアンリ4世が、ベルン出身だったので、ベルン風ソース=ベアルネーズソースという名称がつけられました。

     

    「ベアルネーズソースのステーキ」で検索すると、レシピもでてきますので、興味のある方、ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。

     

    そして、別のフレンチの定番料理がここで考案されています。

    ポンム・スフレ(ジャガイモのスフレ)です。薄く切ったジャガイモを油で2度揚げして、ふっくらと膨らませる、メイン料理の付け合せです。

    この料理が生まれたのにも、裏話があります。

    1837年8月24日、その日はパリ-サンジェルマンアンレー間の鉄道開通記念として、式典がサンジェルマンアンレー終点駅で行われる予定でした。当時のフランス国民の王、ルイ・フィリップのお后だった、マリ-・アメリー皇后が出席予定でした。

    列車到着と同時に、料理が振舞われることになっており、料理の責任者だったのが、当時のパビオンアンリIVの総料理長だったコリネ氏でした。ベアルネーズソースのステーキの考案者もこのシェフです。

    当日のメニューは、エスカロップのグリルとフライドポテト。

    列車の到着時間に合わせて、料理人は用意していた薄切りジャガイモを油の中に入れ、揚げ始めました。

    すると、列車遅延の知らせが、駅構内に流れます。

    このまま調理をつづけると、到着した際には料理が冷めてしまうと判断した料理長のコリネは、一旦ジャガイモを油から出させました。そして、列車到着にあわせて、もう一度油の中に入れさせました。

    しかし、今度は、油の温度が上がりすぎていて、一度揚げられたジャガイモは、ふっくらと黄金色に膨らみ始め、最終的には玉のようなフライドポテトになった、という話です。

    最終的に、ふっくらと膨らんだフライドポテト、ポンム・スフレがパビオンアンリIVの名物になりました。

    もちろん、いまでもこの名物、ベアルネーゼソースのステーキと、ポンヌ・スフレの付け合せをパビオンアンリIVで食べることができます。

    テラスもあり、眺めは最高!

     

    庭園とは別の出口から出た場所も、階段が丘の下まで続く、隠れた写真撮影スポット。

    サンジェルマンアンレー、魅力的過ぎる!

     

    パビオンアンリIV
    19-21 rue Thiers 78100 St Germain-en-Laye
    Tél : 33 (0)1 39 10 15 15

    (渦)

     


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