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    【マドリッド】サンイシドロ祭り


    2018-05-17

  • 5月15日はマドリッド市の守護聖人、サンイシドロ(聖イシドロ)の日。

    今年は11日(金)から15日(火)まで街中でサンイシドロ祭りで賑わい、様々なイベントが開催されました。

     

    サンイシドロ祭りのポスター

     

    マヨール広場も祭り仕様 

     

     

    では聖イシドロとは、何者だったのか、すこし歴史をひもといてみましょう。

    11世紀末、イスラムタイファ諸国のひとつトレド王国統治下のマドリッド郊外でイシドロは生まれました。時はレコンキスタ真っ最中、この地域はイスラム勢力とカトリック勢力の戦いの前線でしたが、カスティーリャ王国アルフォンソ6世が勢力を拡大、イシドロが成長する頃にはカスティーリャ王国統治下となり、彼の家族が住んでいた場所は戦勝を挙げた豪族に報奨として与えられました。

     

    サンイシドロ博物館(生家跡)

    バルガス家の小作農だった敬虔なカトリック教徒の父母の長男として生まれたイシドロは、10歳から父母と共に働き始めましたが、いつも仕事に遅刻してくることで知られていたとか。他の農夫らがイシドロは怠け者と噂する中、地主バルガス氏がこっそり彼の様子を調べると、確かに農作業に行く前に教会によって熱心に祈りを捧げているので、畑に出るのは遅れるのでしたが、イシドロが教会で祈っている間、なんと彼の代わりに牛を繰って畑を耕している者がいるではありませんか。そしてそれは神様が遣わした天使だったとか。

     

    サンイシドロ像(トレド橋)

     

    同様に小作農の娘、マリアと所帯を持ち、イリャンという息子を授かったイシドロは、自分が得た賃金や収穫を家族だけでなく、周りの貧しい人々とも分かち合ったとか。妻のマリアも後に聖人とされ、サンタ・マリア・デ・ラ・カベサと呼ばれ、マドリッド市民に親しまれる存在です。

     

    サンタ・マリア・デ・ラ・カベザ像(トレド橋)

     

     

    夫婦がいつものように赤ん坊のイリャンをバスケットに入れて畑で働いていたある日、誤ってバスケットが井戸に落ちてしまいます。深い井戸の底に落ちたイリャンをどうすることもできず、一心に神に祈るイシドロとマリア、すると井戸の水がどんどん湧き上がり、ついにはバスケットを井戸の外まで押し上げ、赤ん坊は無事に助けられたとか。この奇跡をモチーフにした絵画は多々ありますが、プラド美術館にあるアロンソ・カノの作品が有名ですね。

    聖アンドレス教会ファサードに見られる井戸の奇跡のエピソード

     

    また、ある年、旱魃で畑で作物が採れないのではと地主バルガス氏が心配している中、イシドロが鍬で大地を一突きすると、コンコンと水が湧き出て来て、一帯のすべての畑を潤してくれたとか。この泉から湧き出る水は病いや怪我を治す力があることで知られるようになります。

     

    聖アンドレス教会

     

    イシドロは12世紀末、90歳で亡くなり、その亡骸は聖アンドレス教会に埋葬されました。イシドロの生家近くにあったこの教会、12世紀当時は郊外だった場所が、現在は「ハプスブルグのマドリッド」とよばれる中心地の一角となっています。

     

    16世紀、カルロス1世とイサベル王妃の間に生まれたフェリペ王子(後にマドリッドを首都に定め、日の沈まない帝国の王となるフェリペ2世)が病気になった際、この湧水を飲んで回復したことから、イサベル王妃が感謝の意を込めてこの泉のあった場所に聖イシドロ礼拝堂(聖人の祠Ermita del Santo)を建立。

     

    聖人の祠

      

    17世紀、フェリペ3世が重い病を患った際、生前多くの奇跡を起こしたと言われたイシドロの遺体を御前に「お召し」になったところ、一挙に病いから回復、健康になったとか。これを機に、王室主導でイシドロの列福および列聖の動きが始まり、1622年には聖人と認められました。彼自身が農夫であり、水に纏わる奇跡を起こしたことから、農耕の守護聖人となり、同時にハプスブルグ王朝の歴代王にゆかりの深い聖人であることからマドリッドの守護聖人となったとか。

     

    5月15日通り

     聖人の祠に続く道は「5月15日通り」と呼ばれ、祭りの期間は多くの屋台がならび、たくさんの人々が行きかいます。

     

    聖人の祠、写真中央の赤いテントの下に奇跡を起こす泉があります。

    奇跡の泉は祭りの期間のみ一般公開され、ペットボトルを持った多くの人が泉の水を汲みに長い列を作ります。

     

    屋台で売られる祭りの名物、ロスキーリャス。

    クリームコーティングされているのは「賢いロスキーリャス」と呼ばれるもの

     

    一方、なにもコーティングされていないのは「おバカなロスキーリャス」と呼ばれています。

      

    さて、そんな超庶民的な守護聖人イシドロ、そのお祭りのイベントは、マヨール広場、ビスティーリャス広場、オリエンテ広場、などなどいろんなところで開催されますが、はやり一番混雑するのは聖イシドロの祠のある5月15日通り近辺や隣接するサンイシドロ公園。

     

    ゴヤの絵にもある「サンイシドロの土手」近辺の様子

     

    無料の野外コンサートへやチョティス(マドリッドを代表する伝統的な踊り)のコンクールなど、様々なイベントも行われるので、伝統的な衣装を身に着けたチュラポスやチュラパス(粋なマドリッドっ子の愛称)がたーくさん、物凄い熱気です。

     

    ブログに載せる写真を撮らせてとお願いしたら、モデルになってくれたチュラポスさんたち。

     

    ちびっこチュラポス、お母さんは大変。

     

    さっとポーズをとってくれた粋な御三方

     

    チョティスコンクールに参加した熟年チュラポスの方々

     

    家族全員完璧なチュラポス

      

     

    ベビーカーでお出ましのチュラピートス

     

    また、来年のサンイシドロまでバイバーイ。

    Lucymama

     

     


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