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ブルゴーニュ地方サンス Sens に行ってきました。ブルゴーニュ地方といってもイル・ド・フランス地方のすぐ隣、ブルゴーニュ地方の最北にある街なので、パリから電車で片道1時間~1時間半(近い!)。パリから約120㎞南東にあります。

サンスといえば、パリのマレ地区にサンス館 Hôtel de Sens という建物のがありますね。現在は図書館として使用されておりますが、ここ元々はサンスの大司教の私邸として建てられたもの。
大司教とはカトリック教会の高位聖職者です。ローマ教皇、枢機卿に次ぐ地位にあり、大司教区を監督していました。中世期、ここサンスはイル・ド・フランス南部を管轄する大司教管区であり、その下に司教区としてパリやシャルトルが位置していました。パリやシャルトルを監督する位置にあったサンスにある大聖堂、歴史上いかに重要な大聖堂だったかがわかると思います。
サンス大聖堂、正式名称は、サンス サンテティエンヌ大聖堂 Cathédrale Saint-Étienne de Sens です。

大聖堂の隣にはかつての大司教宮殿。現在は美術館となっています。ブルゴーニュ地方独特のモザイク屋根が、ボーヌのオスピス・ド・ボーヌを彷彿させます。

サンス大聖堂は、パリ郊外のサンドニ大聖堂とともに、フランス初期のゴシック大聖堂といわれています。サンス大聖堂の建築着工は1130-1135頃。パリのノートルダム大聖堂の1163年より30年も早い。
中央扉口のファサードのタンパンは「サンテティエンヌの生涯」が表現されていますが、彫像の頭という頭が破壊されています。

ステンドグラスが美しい教会は世界にたくさんありますが、ここサンス大聖堂のステンドグラスも非常に美しいです。
北のバラ窓「天空のコンサートと大天使ガブリエルの出現 le concert céleste et les Apparitions de l'Archange Gabriel」(1517-1519年)
62の音楽天使たちが32もの異なる楽器を演じています。バラの中央にはキリストの姿が。はしゃぐ天使たちがすっごくかわいいです。

南のバラ窓「最後の審判とサンテティエンヌの生涯 le Jugement dernier et la Vie de saint Étienne」(1502年)
上方部には熾天使に囲まれたキリスト、中央部はマリア様とサンテティエンヌ含む3聖人。

内陣チャペルのステンドグラス。

13世紀のステンドグラス。窓ひとつひとつストーリーの解説があります。写真だとその美しさが伝わらないので、ぜひ現地に直接見に行ってほしい!

19世紀のフランス風景画家、カミーユ・コローも『サンス大聖堂内部』という絵画を残しています。

大聖堂以外は特に観光スポットは・・ない!けど、この歴史的価値の高い大聖堂のためだけでも行く価値ありのサンスです。
(城)
フランス初期のゴシック大聖堂、サンス大聖堂
2020-08-05
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