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    後生大事


    2013-09-10

  • パリを歩いていると常に歴史を感じさせられます。教会はもちろん映画館、喫茶店、地下鉄など目に映る多くのものがいにしえの風情を醸し出しています。

    もちろん家の中も例外ではありません。例えば一般家庭においても祖父母の代から受け継がれている銀食器、家具などを何十年も大切に利用・保持していることも稀ではありません。

     

     

    週末になると所々路上で古物市が催されるため、手放された家財道具を物色するのもパリ歴史散歩の楽しみの一つです。

     

     

     

    パリには定期的に開かれている有名な蚤の市が3つあります。クリニャンクール、モントルイユ、ヴァンヴです。それぞれの特徴として、クリニャンクールは規模が大きく家具や絵画など骨董品のプロフェッショナル相手の店舗が軒を連ねております。モントルイユは庶民的な日用雑貨を売る露店が多いです。一方、ヴァンヴは上記写真の古物市と似た品揃えで、手の届く範囲の古物が売られています。

    このような古物市で驚かされるのが、先人がその友人・家族などに宛てた絵葉書や、家族で撮ったモノクロの写真も売っていることです。その時代に生きたある見知らぬ人物の思いをちょっと垣間見ているようでなんともロマンチックな気持ちになります。

    結果的に、当然古物市で売られている物は当初のオーナーの手から離れていった物ではありますが、先人の物を大切にする思いがあってこそなおこの世に残っているのでしょう。

    パリの美しい町並みも例外ではないはずです。

     

     

    (桜)


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