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    パリで初めての公共時計


    2020-05-18

  • パリの観光の中心、シテ島には、ノートルダム大聖堂(2020年現在火災修復のため観光不可)、コンシエルジュリ、サントシャペル礼拝堂など、注目の観光地が密集しています。

     

    コンシエルジュリを観光しようとして、入口に行こうとしたとき、おそらくこの時計に皆さん気づかれているともいます。

    なんかすごそうだから、とりあえず写真撮っておこうと、なにか知らずに写真をパチリと撮った方もいるかもしれません。

     

    そして、写真を撮った方、大正解!

     

    この時計は、パリで最も古い公共時計です。

     

    この塔に時計を仕込んだのは、14世紀のフランス王様、シャルル5世。

     

    ロレーヌの時計職人アンリ・ドゥ・ヴィックに設置させたのが、1370年から71年にかけてと言われています。

     

    これがパリで最初の公共の時計ということになりました。

     

    これが最初の時計だとしたら、それ以前は、どのようにしてパリ市民たちは時間を把握していたのでしょうか?

     

    もちろん、腕時計なんか持っていません。当時の時間は、もっぱら教会の鐘が知らせるものでした。

     

    ただし、鐘をつくは人間。どんなに聖職者がまじめな人でも、間違いはあります。

     

    大体の時間で動いていればいい、という中世において、このシャルル5世は、時間厳守の現代的感覚をもっている王様でした。

     

    臣下たるもの、時間を守らなければいけない、ということで、機械仕掛けの時計を当時の王宮に設置して、2020年もこの時計は正確に時を刻み続けています。

     

    シャルル5世は、「税金の父」ともいわれていて、それまで、王領からの収入しかなかった王国の拡大に一役買っています。

     

    ちなみに、それぞれの王様には、あだ名がつけられています。

    シャルル5世についた名前は「賢王」。

     

    やっぱり、できる人は時間にもきっちりしているんですね。

     


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