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ピレネーの旅4からのつづきです。
ピレネー大好きな私たち、過去にボイ、タウルからカタルーニャピレネーのアイギス・トルテス国立公園にアプローチしたり、トルラからアラゴンピレネーのオルデサ・モンテペルディド国立公園の西側をめぐったりしました。また国境を越えてフランスピレネーも訪ねました。いずれも自然の中に可愛らし村々が点在し、ほんとうに絵に描いたように綺麗な風景を満喫したのでした。

今回訪れた、Bielsaを中心としたピレネーは、今まで訪れたピレネーほどには観光化が進んでおらず、山奥の寒村の素朴さを残している、とあちこちで感じました。

旅に終りに訪ねたのは、この地方の中でも特に豪雪地帯で、1970年代まで各集落と外部との交流がほとんどなかったと言われるチスタウ渓谷(Valle de Chistau)、その中でも一番奥にある村、ヒスタイン(Gistain)でした。

幹線道路からはずれ、チスタウ渓谷へ向かう道路は対面通行の細い道のカーブが続き、かなりの部分がドンネル。トンネルは低くて狭く、中で車がすれ違えないのため、信号制御なので、入口で結構待ちます。
そんな山道を登ってたどり着くと、山肌に貼り付くように小さな村がありました。

村の入り口には牛たちの水飲み場兼洗濯場として使われていた場所があります。

水が湧き出す部分はオオカミ、石に施された装飾はへび、リンゴの木と十字架、右万字。
古くからの信仰と関係があるのかな。

現在の村の人口は130人ちょっと。
木と石を素材とした古めかしい家々。

村の中に平らなところがありません。
山の斜面に家を建てているので、正面入り口が1階で2階後方の窓が家の裏の道に面している、という建て方の家がほとんど。

家の周りに小さな畑、そしてその外は牧草地。

村を登り切って端まで来たらこんなものが。
ピレネー越えルートが通っていたり、サンティアゴ巡礼路のピレネールートも通っているようです。

村の一番上からの眺め、高い建物は教会だけ。

教会目指して別の道を通って下ります。
教会の横にある広場が、この村で唯一の平らな広場のようです。
子供の遊び場にもなっているのかな。


教会の隣にある建物、よーく見ると、学校でした。
幼稚園と小学校が一緒になっている山の分校という感じ。
多分、中学生以上になるとスクールバスなどで、離れた大きな町にある学校に通うのでしょうね。

お母さんがこの村出身という人から聞いた話。
カタルーニャ・ピレネーのボイ渓谷やアラン渓谷などでは現在でも方言が生きていて、若い人たちもそれを使っていますが、このアラゴン・ピレネーは方言のほとんど失われてしまったのだとか。村の若い人たちが未だなんとか方言を知っている数少ない村のひとつが、ここヒスタインなのだそうです。
どっちへ行くにも、坂道。

石垣や家に使われている石が赤身を帯びているのは、この地方で採れる石は鉄分が多く含まれているからだそうです。石の色のトーンがいろいろで、それを組みわせて造る家はとてもカラフル。
ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家を連想してしまいます。

村で見つけた唯一のお土産物屋さん。
この土地産のハチミツ、チーズ、腸詰などがいろいろありました。

かなり古そうな家、あちこちで改装工事をしている家があります。
改装後は、ペンションになるのかな。

村の中には猫がたくさん。

自由に飼われているニワトリも。

こういう屋根が多いのは、雪が積もったら自然に下に落ちるようにするためかな。
日本の豪雪地帯もこういう屋根が多いですよね。

農業を生業として、厳しい自然と戦って生きて来た人達の暮らしを未だなんとか感じさせてくれる村でした。
今回の旅でこういうピレネーを知ることができて幸せでした。

終わり
Lucymama
 
【ピレネーの旅5】チスタウ渓谷の素朴な村、ヒスタイン
2018-09-15
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