庭園が美しい小さな古城でひと時を、リヴォー城(Château du Rivau) みゅうパリ ブログ記事ページ

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    庭園が美しい小さな古城でひと時を、リヴォー城(Château du Rivau)


    2019-06-24

  • ロワールの古城がおおく残る、サントル・ヴァルドロワールCentre-Val de Loire地域。その中でも、かつてトゥーレーヌ (Touraine)と呼ばれていた地域には、アンボワーズ城、アゼ=ル=リドー城、シュノンソー城、ブロワ城など、フランス観光の定番になっている古城が集まっている地域です。

    このような場所には、小さくて、まだ私達日本人には知られていないすばらしいお城がたくさんあるのですが、その中のひとつ、リヴォー城(Château du Rivau)を紹介します。

     

    リヴォー城は、15世紀半ば、フランス国王シャルル七世の高官の一人だったピエール・ド・ボヴォー(Pierre de Beauvau)が王の許可を得て立てたお城です。

    お城といってもいろいろな姿をしたお城があります。見張りの塔や、お堀や跳ね橋、頑丈そうな城壁を備えた、いわば要塞といった姿をしたお城もあるし、左右対称で、窓が大きく開いてて、心地よい生活を中心に考えられた邸宅といったお城もあります。

    フランスでは、16世紀以降に後者のようなお城がどんどん建てられていきます。というのも、戦争の危機が去り、防御をする必要がなくなり、さらにイタリアから当時の最新の芸術様式であるルネサンスが入ってきたため、防御を想定していない住み心地の良いお城が、当時の流行の様式、左右対称などが特徴のルネサンス様式で生まれていったのです。

    では、要塞だったお城はどうしたかというと、すべて建物を壊して、一からルネサンス様式で立て直すか、それか、見張りの塔や、お堀や跳ね橋などはそのままに、窓などを追加しながら快適な空間にかえていくかのどちらかでした。一から作るのは大変な費用がかかりますから、もちろん改修が主だったようです。

     

    このリヴォー城、姿を見ても分かるように、当時の要塞だった趣きを残しています。

     

    城内は、かつて貴族のたしなみであった狩猟の装飾や、

    中世の甲冑、などがあります。

    ところどころに現代作家の作品が混じっているのも、面白いところです。

    16世紀にブリュッセルで作られた豪華なタペストリーのとなりに、ボテッチェリのヴィーナス誕生のパロディー作品があったり。なかなか楽しめます。

     

    リヴォー城のもう1つの見所が、庭園。

    450種以上のバラや、何千種もの植物が、14の庭園で管理されています。子供も遊べるような庭園もあるので、小さな子供がいる家庭でも、子供を退屈させることがないかも。

     

    この庭園ですが、フランス文化省より「すばらしい庭園(Jardin Remarquable)」に認定された、リヴォー城の自信作。お城だけでなく、ぜひ庭園の散策にも時間をとってほしいです。

     

    さらに、このお城に宿泊することもできます。部屋は全部で10室。それぞれが、アンリ2世の間、枢機卿の間、獅子王リシャールの間、妖精の間などなど、個性たっぷりの部屋になっていて、素敵。

    気分は、地方領主、といった感じです。

     

    結婚式をするために、親戚一同みんなで泊まる、なんて、最高ですね!

    城内には、レストランもあり、城の菜園で取れた野菜を使ったお料理も楽しむことができます。

     

    人生に一度は、こんな贅沢してみたい!

     

     

    リヴォー城(Château du Rivau)
    住所:Le Coudray
    37120 Lémeré

    電車:最寄り駅は、シノン駅(Chinon)(その後、車で15分)。あるいは、TGVの停車駅サン・ピエール・デ・コール駅(Saint Pierre des Corps)またはポワティエ駅(Poitiers)(その後、車で50分)。


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