フランスに現存する最古のタペストリーは必見。アンジェ城 みゅうパリ ブログ記事ページ

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    フランスに現存する最古のタペストリーは必見。アンジェ城


    2019-05-10

  • ロワールのお城群の中でも、ナントの次に西側に位置するアンジェ(Angers)にあり、メーヌ(Maine)川を望むアンジェ城(Chateau d'Angers)に行ってきました。

     

    シャンボール城のような「お城」感は薄く、要塞に近い佇まい。アンジュー公一世が9世紀にこの地に住居を構え、歴代アンジュー公により華麗な宮廷生活が繰り広げられました。その後、宗教戦争の時代には、17ある外殻塔の上部を削り、要塞の色が濃くなっていきました。お庭の幾何学模様もとっても美しい

     

    城入り口。黒いスレートと石灰が交錯する外観。槍を持った門番とかいそうです。流行りのアメリカのドラマ、ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)みたいでわくわくします!

     

    お庭も整備されており、時期的にチューリップが沢山咲いていました。

     

    こちらが、フランスに現存する最古のタペストリーが収められている「黙示録の回廊」。タペストリーは古く繊細なため、湿度や温度、遮光などの状態の良い環境下で展示、保管されています。一部は紛争時に消失してしまったり、糸が劣化して状態が悪いものもありますが、それでもお話を追っていくのに十分収集されています。

     

    ヨハネの黙示録のタペストリー(La tenture de l'Apocalypse / les tapisseries de l'Apocalypse)

    このタペストリーは1375年、シャルル5世の兄弟アンジュー公ルイ1世の注文で、サイズは高さ6m、長さ100mを超えます。この規模にしては異例の7年という短期間で仕上げられました。

    宮廷画家、ジャン・ド・ブルージュ(Jean de Bruges, Hennequin de Bruges)の下絵をもとに、当時きっての織物商ニコラ・バタイユ(Nicolas Batailles)が収めたものです。

    内容は6つの作品で構成されており、それぞれの作品に天空と地上層の間に7つの情景が描かれています。

     

    天使がラッパを吹く場面。

    入場したところでオーディオガイド(2019年時点で日本語はありません)を借りると、タペストリー1枚1枚の解説が聞けます。

     

     
    ペイ・ド・ラ・ロワール(Pays de la Loire)地域圏 、メーヌ=エ=ロワール(Maine-et-Loire)県  

    (桃)


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