ドイツ フラウエン教会(ミュンヘン)の観光・見所について

フラウエン教会(ミュンヘン)

フラウエン教会(ミュンヘン)

歴史的建造物に溢れているドイツにおいて、ミュンヘンのシンボルとも言われているフラウエン教会はバロック様式の迫力ある建物もさることながら、第二次世界大戦を乗り越えてきたミュンヘンの遺産でもあります。
ザクセン福音ルター派州の教会に属しているフラウエン教会は、1726年から1743年という、17年の長い期間を経て完成しました。支柱を使用しない手法をとり、大砲の球を跳ね返すと言われていた程、非常に頑丈な造りで、第二次世界大戦の最中、ドレスデンによる二日間続いた爆撃にも耐えましたが、割れた窓から火の手が広まり、翌日には崩壊してしまいました。
戦後、地元住民は復旧を望み、また戦争の恐ろしさを伝えるために、瓦礫を残していましたが、住民の願いが叶ったのは戦後45年を迎えた頃でした。再建はオリジナルに忠実に行われ、オリジナルの材料を出来るだけ使用して行われており、2005年にはフラウエン教会が蘇りました。

見どころ

ドイツ、ミュンヘンの街中で一際眼を惹く建物フラウエン教会(ミュンヘン)は、建設された1700年代を彷彿とさせながらも、第二次世界大戦の残した傷を伝える、歴史が混合した建物です。
フラウエン教会(ミュンヘン)の見所は細部までこだわられたゴシック様式の造りです。教会の中に入ると、中央の床に黒い足跡が目に入ります。これは悪魔の足跡と呼ばれており、この教会にある、様々な言い伝えを読み取ることが出来ます。また、支柱を使用していない丸天井には、マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネの四人が描かれており、巨大な丸天井は圧巻です。また、屋内で一際目立つのはアダム・クラフト作品の19メートルの塔です。当時のデザインをそのままに再建された塔は細かなデザインまで忠実に作られています。
戦後の再建により復元されたフラウエン教会(ミュンヘン)ですが、至る所にその傷跡を残しています。本来、教会の外観は黒ずんだ色でした。この黒ずんだ材料を使用して作られたのですが、足りない部分は白で作られているため、ツギハギの建物となっており、戦争の悲惨さを伝えています。また、破壊前は塔の上に立っていた十字架は1993年に瓦礫の中から見つかり、別の場所に保管されていますが、現在も十字架は掲げられています。この十字架は戦争記念碑としての和解の印としてイギリスから贈られたものです。