スペイン カルロス5世宮殿の観光・見所について

カルロス5世宮殿

カルロス5世宮殿

スペイン南部の都市グラナダは、アンダルシア地方の有名な観光都市です。長い間イスラムの支配地であったイベリア半島の中でも、15世紀末までの約250年間、グラナダ王国と呼ばれるナスル朝が栄えた歴史があり、現在でもアラブ文化の遺産が多く残されています。著名な観光名所であり、世界遺産にも登録されている「アルハンブラ宮殿」は、宮殿というより城塞都市の様相を呈しており、ナスル朝時代に多くの宮殿や兵士の住居、城塞などが建築され、イスラム建築の最高傑作と評される建造物を鑑賞することができます。そのアルハンブラ宮殿の敷地内に、趣を異にするどっしりとした建物があります。それが「カルロス5世宮殿」です。15世紀末にキリスト教の連合王国がグラナダを奪還した後、16世紀にキリスト教徒によって建築された宮殿なのです。キリスト教国スペイン国王であるカルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)が、帝国支配の中心地をアルハンブラにしようと考え、イスラム建築の建物をいくつか取り壊し、そこに建築を進めた宮殿ですが、国王の存命中に完成することはなく、実際に居住することは叶いませんでした。現在も未完成のまま残されている宮殿ですが、スペインにあるイタリア様式建築の最高傑作と言われています。

見どころ

キリスト教国の王によって建てられた「カルロス5世宮殿」は、それと対比して「旧宮殿」とも呼ばれるナスル朝宮殿に隣接しています。ミケランジェロに師事したペドロ・マチューカの設計・監督による、イタリア・ルネサンス様式の高さ17mの建造物で、堂々たる威厳を感じさせます。2階建ての建物で、1階はドーリス式、2階はイオニア式で造られています。真四角の建物ですが、その中央を真円形にくり抜いたかのような丸い中庭があるのが特徴です。中庭の上部開口部は直径30mで、中庭全体の直径は42mあります。円形の中庭の周りをぐるりと囲む二階建ての回廊は、等間隔に並ぶ円柱が印象的です。中庭といっても、緑が美しい庭園とは全く違い、古代ローマの円形コロシアムのミニサイズ版ではないかと思わせる趣があります。とはいえ競技場ではなく、夏には毎年「グラナダ国際音楽舞踊祭」の舞台となります。素晴らしい音響効果が得られるということで、各種コンサート会場としても利用されています。回廊の周囲は部屋が並んでおり、美術館として使われています。1階には「スペイン・イスラム美術館」があり、完全な形で現存しているものが10点しかないという「アルハンブラの壺」を所蔵しています。このガゼルの文様が特徴的な、高さ1.3mのラスター彩色で有名な壺は必見です。他にも、宮殿に関係する調度品や彫刻などを見ることができます。2階には「グラナダ県立美術館」があり、18世紀スペインの優れた画家や彫刻家たちの作品を鑑賞できます。中でも、グラナダ出身の著名な画家アロンソ・カーノの作品は見逃せません。

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グラナダ発 予約困難!アルハンブラ宮殿の入場券(日本語オーディオガイド付き)

アルハンブラ宮殿の入場チケットと、宮殿内&グラナダ市内の見所の案内が聞ける日本語オーディオガイドがセットになっています。アルハンブラ宮殿は入場制限が設けられており、なかなか予約が取れません。事前...

1名様あたり料金

52.00EUR (8,726円)~

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