スイス ルガーノ湖の観光・見所について

ルガーノ湖

ルガーノ湖

ルガーノ湖はスイス南部、ティチーノ州からイタリア・ロンバルディア州のアルプス山間部に広がる氷河湖です。複雑に入り組んだ形の湖で、おおまかに北東部・南西部はイタリア領、中央がスイス領となっています。アルプスの山々に抱かれるその湖周辺では、豊かな自然と壮大な景色を楽しむことが出来ます。ティチーノ州はスイスの中でも最も日照時間が長く気候も温暖なため、ヨーロッパでは古くから「避寒リゾート」として知られ、毎年沢山の観光客や別荘族が訪れています。湖岸には遊歩道や公園があり、湖には定期船や遊覧船が運航しており、ゆったりとした時間を過ごせることが魅力の一つです。湖の中央部西岸には湖と同名の町ルガノがあります。ティチーノ州で一番大きな都市で、美術館や歴史的建造物、教会などが町の各所にあり、またお洒落なカフェやレストランが軒を連ねます。過去に多くの芸術家や作家達が滞在していたという歴史的背景があるため、町にはルガノを愛する芸術家達による彫刻などの作品が飾られています。

見どころ

ルガーノ湖ではティチーノ州初の電化された交通機関として、鉄道の開通よりも早くに湖船の運航が始まりました。当時の汽船会社を前進とした、歴史ある「ルガーノ湖汽船会社」が春から秋にかけ、定期船のほか様々な遊覧船を運航しています。遊覧船を利用して「ルガーノ湖の真珠」と呼ばれるモルコーテや、ブレ山の麓にある、湖からせりあがった斜面に家が連なるガンドリアなど湖周辺に点在する美しい町々を訪ねることが出来ます。ガンドリアの対岸には船でしかアクセスすることができないというユニークな「スイス税関博物館」もあります。ルガノの町では旧市街の散策を楽しみましょう。ロンバルディア様式の建物や16〜17世紀の家々、石畳の路地・階段など絵画のように美しい風景に出会うことが出来ます。また町には教会が多く、建築様式も興味深いものが多いですが、中でもサンタ・マリア・デッリ・アンジョリ教会にはレオナルド・ダ・ヴィンチの影響を受けたイタリアの画家、ルイーニの描いたフレスコ画「十字架上のキリスト」が飾られています。またモルコーテの資産家アントニオカッチャから寄贈されたコレクションを基に建造された州立美術館にはクレーやヤウレンスキー、ルノワール、ドガといった有名な画家の作品が収蔵されているほか、ティチーノ出身の地元アーティストの作品も展示されています。イタリアとの境にあり、中世にはイタリアのヴィスコンティ家に支配されていたこともあってか、町全体はイタリア文化の影響を色濃く受け、また人々もどこかイタリア気質で明るくフレンドリーです。そんな陽気な地元民との交流も是非楽しんでみて下さい。