イタリア チンクエテッレの観光・見所について

チンクエテッレ

チンクエテッレ

チンクエテッレ(Cinque Terre)はイタリア・リグーリア州の海岸にある5つの村で、「5つの土地」という意味のイタリア語です。チンクエテッレの村々は海岸の崖の上に色とりどりの色彩の家が立ち並び、近くのポルトヴェーネレという村と海の小島群とともに1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。またイタリアの国立公園にも指定されており、周辺海域は海洋保護区となっています。
チンクエテッレは11世紀頃に要塞都市として建設されて以来陸路がなく、ごく最近までは村へは海から船でアクセスしていました。現在では村に鉄道が敷かれていますので、村へのアクセスや移動は電車を利用することができます。
チンクエテッレは岩を砕いて切り開いた土地のため作物が育たず、唯一ブドウだけが収穫できたためワインの生産が盛んになりました。この地方で作られたワインは大変甘みが強く、特産の「シャケトラ(Sciachetra)」というワインはイタリア国内でも入手が難しい高級なデザートワインとして知られています。
この一帯は基本的に車両進入禁止となっており、アクセスは電車か船で行います。電車で行く場合はジェノバからおよそ1時間15分、ピサからはおよそ1時間半ほどかかります。村内の移動は各村に同名の駅がひとつずつあり、30分間隔ぐらいで電車が出ています。「チンクエテッレカード」というフリーパス券が発売されていますので、それを利用すると便利でしょう。船を利用する場合はジェノバなどからフェリーが出ていますが、冬季には本数が減りますので注意が必要です。

チンクエテッレ1 チンクエテッレ2

見どころ

【モンテロッソ・アル・マーレ】チンクエテッレの中で唯一大きな砂浜のビーチがある村で、海の家やレストランが沢山ありリゾートの雰囲気です。17世紀に建てられたといわれる聖フランチェスコ教会には、ヴァン・ダイクの作品といわれる貴重な作品が収蔵されています。
【ヴェルナッツァ】土産物屋さんが沢山あり、観光客で賑わう活気のある町です。聖マルゲリータ・ダンティオキア教会は、この地方独特のゴシック様式の教会でこの町のシンボルとなっています。
【コルニリア】岬の上に位置し、チンクエテッレの村の中では唯一海に面していません。そのためコルニリア駅からは377段の「ラルダリーナ」の階段を上って町へとあがります。チンクエテッレの中では一番小さな町でブドウ畑に囲まれた美しい町です。
【マナローラ】チンクエテッレの中では一番古い町で、特産のワイン「シャケトラ」の博物館がこの町にあります。クリスマスの時期にはキリストや聖母マリアなどをかたどったイルミネーションで作られる「光のプレセピオ」を楽しむことができます。
【リオマッジョーレ】5つの村の中ではもっとも人口が多く大きな町です。13世紀に建設された要塞の城「チェッリコ城」からは海の眺望が楽しめます。「愛の小道(Via dell'Amore)」という遊歩道(有料)がこの町からマナローラへと続いていて、カップルや夫婦連れなどに大変人気のある遊歩道となっています。
【トレッキング】チンクエテッレでは村と村の間を沢山の小道が通っており、現在それらの道はトレッキングコースとして整備されています。40分から10時間までさまざまなトレッキングコースが設定されています。