スペイン レティーロ公園の観光・見所について

レティーロ公園

レティーロ公園

レティーロ公園は、スペインの首都マドリッドの中心に近い場所にある公園です。レティーロ公園とは、マドリッド市内で最初に作られた公園であり、なおかつ市内最大の面積を誇る公園でもあります。ここが公共の公園となったのは、19世紀後半のことであり、それまではスペイン国王の所領となっていました。そのため、公園内には美しい彫刻やモニュメント、世界中から美術品を集めたギャラリーなどがあり、様々なイベントも開かれています。もともとは、スペイン国王フェリペ4世のレクレーションのために作られた公園です。ガスパル・デ・グスマンが公園の設計を担当し、歴代の国王たちのために何度も改装されてきました。18世紀のスペイン戦争で、一部の建物は焼失しましたが、その後市民の憩いの場として再建されています。アルフォンソ12世の騎馬像や万国博覧会会場など、マドリッドの歴史を彩る文物が数多くある場所であり、マドリッド観光の定番ルートとなっています。

見どころ

レティーロ公園の北の入り口の近くには、大規模な人造湖であるレティーロ池があります。レティーロ池のすぐ側には、半円形列柱と背の高い台座の上に乗った騎馬像が建てられていて、観光客の目を楽しませています。この騎馬像は、アルフォンソ12世の記念像です。ロサレンダガーデンには、スペインでも有名なローズフォーリングエンジェルの彫像もあります。この堕天使ルシファーの彫像は、悪魔の彫像であるにもかかわらず公共の記念碑となっていて、これは世界でも極めて珍しいケースです。公園の南側にも小さな池があります。こちらの池の畔には、パラシオクリスタルと呼ばれるガラスの美しい建築物が建てられています。パラシオクリスタルは、パラシオ・デ・ベラスケスによって1884年に建設された建物で、現在では展覧会などに使用されています。マドリッド出身のスペインを代表する画家であるホアキン・ソローリャのコレクションなど、19世紀および20世紀の絵画コレクションが見どころです。レティーロ公園内にある解放軍博物館もぜひ訪れてみたいスポットです。解放軍博物館は、スペイン有数の陸軍博物館の一つであり、オペラのラティソーナで有名なスペインの伝説的な戦士エル・シドの剣や鎧が展示されています。また、コロンブスが新大陸から持ち帰った工芸品などもあり、見どころがいっぱいです。ヨーロッパの庭園としては珍しい風景式庭園であるカンポグランデも、四季折々の植物が訪れる者を楽しませてくれます。