ドイツ 新市庁舎の観光・見所について

新市庁舎

新市庁舎

ドイツのバイエルン州の中心都市であるミュンヘンにある新市庁舎は、ミュンヘンの市街地にあるマリエン広場にある市役所の建物です。もともとの旧市庁舎もマリエン広場に面する形で建っていて、14世紀ころから長い年月にわたってミュンヘンのシンボルであるだけでなく、市の政治・経済の中心として機能していましたが、18世紀から19世紀頃からの度重なる戦火によって焼失しました。なお、この旧市庁舎も第二次世界大戦後に復元されており、白い建物が特徴的で、現在はおもちゃ博物館として利用されています。
現在の市庁舎は19世紀後半から40年以上かけて建築家のホイベリッサーによって建造されたもので、ネオゴシック様式を取り入れた建築技法が用いられており、ウィーンの市庁舎と大変よく似ています。新市庁舎は全部で3つの建物からなりますが、中央にある建物は高さが85メートルにも達しており、その頂点には仕掛け時計が設置されていて、市民や観光客の目を楽しませています。

見どころ

ミュンヘンの新市庁舎の最大の見どころは、中央の塔に建てられたグロッケンシュビールという仕掛け時計です。これはドイツ国内では最も大きく、ヨーロッパ全体でも5番目に大きいものです。毎日11時、12時、17時にはこの仕掛け時計が10分間ほど動き出し、マリエン広場にいる人々の注目を浴びることになります。この仕掛けの中には人間とおなじサイズの人形が32体も設置されていて、この時間帯になると踊りだします。この踊りは16世紀にバイエルン州を治めていた大公ヴィルヘルム5世とレナーテという公女の結婚式の様子を再現したもので、華やかなりし中世の西ヨーロッパの王族の生活を垣間見ることができます。
また、21時にはこの仕掛け時計の左側にある出窓から警備員の姿をした人形が出てきて、管弦楽器を演奏する様子が見られます。さらに同時に右側の出窓にはミュンヘンの市章にも模られた、シンボルとも言えるミュンヘン小僧が登場します。このミュンヘン小僧は新市庁舎の外壁や内装の至るところに掘り込まれているので、探してみるのも楽しいでしょう。
この仕掛け時計は他ではなかなか見られないような迫力のあるものであり、なおかつ毎日決まった時間に動くので、マリエン広場を待ち合わせ場所にして、待ち時間にこの仕掛け時計が動く様子を見る、といった楽しみ方もできます。