ドイツ フッゲライの観光・見所について

フッゲライ

フッゲライ

フッゲライは、ドイツのアウグスブルクにある世界で最も古い集合住宅で、現在も使用されています。1516年、アウグスブルクの貧しい人たちの住居としてヤーコプ・フッガーによって設立され、フッガー家の名前にちなみフッゲライと名づけられました。1523年までに52軒が建てられ、数年の間にエリアは拡張され、通りや小さな広場、教会などが作られました。夜間は門が閉められ、独自の権利を持つ、中世の独立した小さな町と類似していました。
現在のフッゲライに居住するための条件も、アウグスブルクに少なくとも2年以上居住している、カトリック教徒である、借金のない貧困状態であると、16世紀当時のままになっています。また、夜10時になると、門が閉じられることも変わっていません。
それぞれの住居には、道に面した独自の入り口があり、キッチン、リビングルーム、ベッドルーム、小さな予備の部屋を備えており、面積は60スクエアメーターです。

見どころ

ドイツのアウグスブルクにあるフッゲライの見どころとしては、フッゲライ博物館があります。博物館の中は、年代物の家具が置かれ、500年前の生活の空気感を実感できるほか、フッガー家族の歴史についても学べます。トイレがないだけでなく、リビングルームがワークスペースの役割を果たしているなど、現在の住居形態との違いも知ることができます。興味深い展示物や、フッゲライの開発や重要なイベントなどを描いたショートフィルもの上映も行われています。
また、教会は、1944年に爆撃によって大きな被害を受けましたが、今もなお数々の美術品を所蔵しており、目を楽しませてくれます。パルマ・イル・ジョーヴァネによる祭壇画と十字架像、デューラーによって設計されアドルフ・ダウハーによって作られた、ウルリッヒ・フッガーのためのオリジナルの碑文、寄木細工の施された格天井などがあります。
バンカーハウスでは、1944年2月25日から26日にかけての爆撃をうけ、大きな被害を受けたことを後世に残すための展示が行われています。写真、文書、映像によって、戦争がどのようにフッゲライやアウグスブルクを変貌させたかを示しています。
そして、現在のフッゲライの住居を展示しているのが、51番地の展示住居です。近代的な家具、機能的なキッチン、テレビ、洗濯機なども揃っており、一般的な家と変わらない状態で、500年以上の歴史のある住居に見えない保存状態の良さがうかがえます。