スペイン コルドバのパティオ祭りの観光・見所について

コルドバのパティオ祭り

コルドバのパティオ祭り

スペインのアンダルシア地方第三の都市と言われるコルドバは、アンダルシアがイスラムの王によって統治されていた時代に首都として用いられていたことがありました。その影響で、現在でも街中を散策していると、建物や路地などにアラブ世界の趣がところどころに残されており、歴史と文化の織り成す美しさを楽しむことができる情緒豊かな町です。中でもアラブ時代の繁栄の象徴であるメスキータやユダヤ人街を含むコルドバ歴史地区は、世界遺産として登録されています。メスキータの周辺にあるユダヤ人街は、白い壁に細い路地が特徴です。家の入口の奥にはパティオと呼ばれる中庭がありますが、コルドバはこのパティオがたいへん美しいことで知られており、毎年5月には有名なパティオ祭りが行われます。

見どころ

コルドバのパティオ祭りでは、それぞれの家が手間ひまかけて育てた花々でパティオをいっせいに飾り、その美しさをコンテスト形式で競います。その期間中には、普段は入ることのできない一般家庭のコンテスト参加者のパティオを、原則無料で見学させてもらうことができます。趣向を凝らした花の飾り付けに加え、可愛らしい小物や美しい音楽などを利用して雰囲気作りにも力を注いでいます。パティオの飾りつけの美しさだけでなく、この土地ならではの伝統的な家の仕組みを見ることもでき、興味深い体験をすることができます。コンテストに参加していない家も、この時期にはベランダをたくさんのお花で飾ることが多く、街歩きが楽しめます。さらに、コルドバのパティオ祭りの期間中は夜になると、広場や街角でアマチュアのフラメンコグループが歌や踊りなどを見せてくれることも多いです。また、街の東北に位置するビアナ宮殿には、ヨーロッパやアラブの様々な庭園をモチーフにして作られた12種類ものパティオがあり、コルドバを代表する美しい庭園の風景を楽しめます。アンダルシア特有のオレンジの木々やと噴水に囲まれた庭園から、バラでいっぱいの庭、床一面にモザイク模様が施されたものなど、多種多様な庭園に驚かされることでしょう。