スペイン ローマ水道橋の観光・見所について

ローマ水道橋

ローマ水道橋

情熱の国スペイン。そこにあるローマ水道橋は、長さ813m、高さ28.5mに及び、世界一保存状態の良い水道橋としてセゴビア旧市街とともに世界遺産に登録されています。橋は128個の美しいアーチで構成されており、2万個の石を積んでつくられています。紀元前8世紀にローマ帝国がセゴビアを支配し、その時に都市整備の一環として造られたのがこのローマ水道橋です。セゴビアは独立した丘の上にあったので、水道をどこから引っ張るかという問題がありました。当時の技術では、水道管の圧力を利用することはできなかったので、セゴビアの旧市街と同じ高さがある道水路が必要でした。そこでローマ帝国はこの水道橋を造り、遠くの川から水を引っ張ってくることに成功しました。水道橋は19世紀末まで実際に使われており、現在でも水を流すことができるようです。この水道橋は、上に水が流れており、その下を人が通ることができて、この水道橋によって都市は発展していきました。

ローマ水道橋1

見どころ

このセゴビアのローマ水道橋の見所は何と言っても圧巻的なスケールの大きさでしょう。スペインではこのローマ水道橋に匹敵するほど巨大な橋がない上、同レベルの水道橋はそれから1500年以上つくられることがなかったため、できた伝説が「悪魔の橋」というものです。そして、この「悪魔の橋」を造った歴史的背景や古代ローマの高度な土木技術、世界最高峰の水道技術も見所です。今から2000年も前に2万個の巨大な石を接着剤や釘を使わずにただ積み上げただけで造ってしまい、おまけに現在までほとんど破損することもなかったのですから、古代ローマ人を尊敬せずにはいられません。そしてその技術の結晶とも言うべき128個のアーチは寸分の狂いもなく、現代の技術にも引けを取らないものだと言えるでしょう。そしてもう一つ、この水道橋には中央の橋柱に聖母マリア像が設けられています。実はこのマリア像こそが前述した悪魔の橋伝説と関わりがあるのです。むかしセゴビアの街に美しい少女がいました。彼女は毎日の水汲みによって痛めた腕を見て、「夜明けまでに私の家の前まで水を引いてくれたら、私の魂を差し上げます。」とつぶやいたそうです。これを聞いた悪魔が、水道橋を一晩で作りましたが、最後の石を積み上げる前にニワトリが鳴いてしまい、完成することができませんでした。少女は悪魔と契約を交わしたことを恥じ、教会で懺悔をして守り神として業種の中央にマリア様の像を設置するようにお願いしました。こんな伝説があるローマ水道橋をあなたも1度見てみませんか?