スペイン ヘネラリーフェ庭園の観光・見所について

ヘネラリーフェ庭園

ヘネラリーフェ庭園

スペイン南部・アンダルシア地方にあるグラナダ市は、歴史的な街並みや建造物で有名な観光都市です。かつてはイスラムの支配地であったグラナダには、グラナダ王国と呼ばれていたナスル朝時代の遺産が数多く残されています。中でも、イスラム建築の最高傑作と称される華麗な「アルハンブラ宮殿」が一番の観光スポットですが、その見学ルートにも含まれる「ヘネラリーフェ庭園」も、見逃させない観光名所です。ヘネラリーフェは、アルハンブラ宮殿の北側にある離宮で、王族の避暑用の別荘として使われていました。ナスル朝のイスマイール1世によって、1319年に建築されたヘネラリーフェは、小さな離宮と広大な庭園から成ります。ヘネラリーフェとは「天の楽園」や「すべてを見尽くすものの楽園」という意味ですが、太陽の丘と呼ばれる丘の上にあって、溢れんばかりの水と、樹木や花々に満ちた、その名の通り楽園を想起させる美しい名所です。シエラネバダ山脈からもたらされる水を、イスラム建築独特の技法を使って、堀や噴水などに引き込んでおり、庭園から水が絶えることはありません。砂漠の民が見事な技で造り上げた「水の宮殿」ヘネラリーフェは、アルハンブラ宮殿やアルバイシンと合わせて、ユネスコの世界遺産に登録されています。20世紀前半に、伝統的なグラナダ様式でモザイク歩道を作るなど、美しく改修されています。

ヘネラリーフェ庭園1

見どころ

ヘネラリーフェ庭園は、アルハンブラ宮殿と同時に観光できるスポットで、宮殿から徒歩で10分ほどです。たくさんの池や噴水、手入れの行き届いた樹木、薔薇やジャスミンなど様々な花が咲き誇る花壇が、バランスよく配された壮麗な庭園です。シエラネバダ山脈から引いた水を、土地の高低差を利用して、常に水が溢れ出すように造営されています。庭園の離宮は、中庭を囲む回廊状になっており、庭園だけでなく、周辺の景色も楽しめます。回廊の一角の「イスマイルの塔」からは、アルバイシンの丘が一望できます。ヘネラリーフェ最大の見所は、離宮の中心に位置する「アセキアの中庭」です。アセキアとは、中央を流れる水路という意味で、その通り、中央が細長い池で、それを囲むように、花壇や刈り込まれた木が美しく整然と並んでいます。細長い池には、手前にある小さな噴水の水盤から溢れた水が流れ込み、特徴的なアーチ状の噴水が、常に細長い池の両端から出ています。このアーチ状の噴水が有名なのですが、この中庭はスペイン・アンダルシア地方にあるイスラム建築の中で、最も保存状態が良いことでも知られています。もう一つの中庭は「スルタナの糸杉の中庭」と呼ばれています。スルタナとは、王妃の意味で、この庭で王妃が臣下の若者と密会していたという言い伝えもある、いかにもロマンチックな雰囲気のある庭園です。そのすぐそばに「水の階段」があります。この階段の手すり部分が溝になっており、そこを山からの水が流れ下りてきて、庭園の隅々まで行き渡るように造られているのです。ちなみに、14世紀に造られた水の階段は、当時のまま残っている、ヘネラリーフェ庭園で唯一の建造物です。庭園のさらに高台には展望台があり、ここからは、アルハンブラ宮殿、その向こうにグラナダ市内全域、さらに遠くの山々まで見渡せますので、ぜひ頑張って登ってみてください。

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