スペイン アラヤネスの中庭の観光・見所について

アラヤネスの中庭

アラヤネスの中庭

グラナダは、スペイン南部のアンダルシア地方にある人気の観光都市です。この街には、イスラム支配の時代の歴史的建造物が多く残されており、芸術的なイスラム建築を堪能しようと、世界中から大勢の観光客が訪れます。15世紀末、キリスト教のレコンキスタによって、グラナダは陥落しましたが、それまでの約780年の長きにわたるアラブの文化を、現在でも感じられることがグラナダの魅力となっています。赤い丘と呼ばれる高台に建つ、城塞都市「アルハンブラ宮殿」には、イスラム最後の王朝「ナスル朝」時代に建築された、素晴らしい王宮や庭園があり、世界遺産にも登録されています。中でも、最も重要なスポットといえるのは「ナスル朝宮殿」です。その中心にある「コマレス宮」は、外交や政治の重要な場で、コマレスの塔内部の「大使の間」において、王の謁見や公式行事が行われました。その前方(南側)にあるのが「アラヤネスの中庭」です。この中庭は、外国の使節や要人たちが王の謁見を待つ場所でもあり、大使たちのレセプションが開かれた場所でもあります。現在では、恒例となっている夏の音楽祭の会場の一つとなっています。

アラヤネスの中庭1

見どころ

グラナダのアルハンブラ宮殿は、スペインにおけるイスラム建築最高傑作と称えられていますが、中でも「ナスル朝宮殿」は、アルハンブラ宮殿の中核であり、観光の目玉でもあります。この王宮は、元々は7つの宮殿があったとも言われていますが、「メスアール宮」「コマレス宮」「ライオン宮」で構成されています。これらの現存する宮殿は、東西に並ぶようにしてひと塊になっており、内部は迷路のように複雑な構造になっています。「アラヤネスの中庭」は、コマレス宮にある中庭で、ナスル朝宮殿の中心に位置しています。アラヤネスというのは、庭の中央にある長方形の池の長辺に沿って、左右対称に配されている生垣の「天人花」のことです。この庭の特徴の一つは、イスラム建築の特徴でもある、こうした対称性(シンメトリー)が際立っていることです。メスアール宮とライオン宮に挟まれているコマレス宮は、南北に長い長方形で、北側部分にコマレスの塔(内部が大使の間)があります。その南側にあるアラヤネスの中庭も長方形で、それを囲む東西の壁と南北の柱廊も、それぞれシンメトリーを成しています。また、すっきりしたシンプルなデザインの中庭は、緻密なアラベスク模様や色鮮やかなタイルなどで、びっしり装飾が施されている建造物とは対照的であるため、建物と庭それぞれの美しさを互いに引き立て合っています。もう一つ特徴的なのは、長方形の池に「水鏡」という技法が使われていることです。これは、水面に建物を映し出す技法で、池越しに建物を見た時に、土台部分が水面スレスレに映る位置に池を配置しているのです。ぜひ池を挟んで真正面から塔を見てください。柱廊の大理石のアーチが、水の上に浮いているように見えますよ。アラヤネスの中庭では、鏡のような水面、生垣の緑と大理石の白のコントラスト、完璧に計算された配置など、シンプルでバランスのとれた美しさに魅了されます。

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グラナダ発 予約困難!アルハンブラ宮殿の入場券(日本語オーディオガイド付き)

アルハンブラ宮殿の入場チケットと、宮殿内&グラナダ市内の見所の案内が聞ける日本語オーディオガイドがセットになっています。アルハンブラ宮殿は入場制限が設けられており、なかなか予約が取れません。事前...

1名様あたり料金

52.00EUR (8,726円)~

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