イギリス 旧天文台の観光・見所について

旧天文台

旧天文台

グリニッジ子午線が通る場所として知られるグリニッジ旧天文台は、1675年にイングランド国王チャールズ2世の命により設立された王立天文台です。大航海時代、西欧諸国は豊かな冨を求めて大海原への進出を競い合っていました。しかし、運任せの正確さを欠いた航海は海難事故が相次ぎ、多くの人命と船が失われました。チャールズ2世は航海の安全をはかり、各国との競争を出し抜くためには経度の測定が重要であると考え、天体観測の研究を命じたのです。天文台が設置され、数十年過ぎても経度の研究は進みませんでした。18世紀後半、時計職人ジョン・ハリソンによる正確な懐中時計「H4」の開発と、星座表、コンパスの技術向上により、出発地と現在地の時間を比較する方法で、ようやく経度の測定は可能となりました。これにより、イギリスの航海技術は飛躍的に向上し、海洋大国として繁栄することとなるのです。天文台の中庭には、グリニッジ子午線(経度0度0分0秒)を示す、ステンレス製の帯が埋め込まれています。1998年、天文台としての役目を終えたグリニッジ旧天文台は、王立海洋博物館内の施設として、一般公開されています。

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見どころ

ロンドン郊外グリニッジ地区、テムズ川そばの緑豊かなグリニッジ・パークのやや急な坂を上りきると赤いレンガ作りの歴史ある建物、グリニッジ旧天文台が立っています。この場所は見晴らしが良く、遠くまでロンドンの町を見渡すことができます。天文台の入り口の壁には、1852年に作られた0.5秒単位で秒針が動く24時間時計「シェーファードの24時間時計」が埋め込まれ、時を刻んでいます。中央の建物の屋根の上にある、串刺しされた奇妙な赤い玉は、1833年に設置された「時の玉」です。12時55分に、この玉は串の半ばまで上がり、13時になるとストンと落ちて時を告げる仕組み。当時、テムズ川を渡る船が時計を合わせるため利用されていました。敷地内のグリニッジ子午線(本初子午線・経度0度0分0秒)では、多くの観光客が思い思いに記念撮影しています。跨いだり、子午線をはさんで握手したり、ジャンプしたり、世界の中心であるこの場所を楽しんでいます。子午線の横には、世界の主要都市の名前と経度が書かれています。また夜には緑色のレーザー光線を照射して、グリニッジ子午線を示しています。館内には再現された天文学の観測施設と道具が展示され、その歴史が記されています。365日この場所で星を観察し続けた、当時のイギリスの天文学者たちの姿をしのぶことができます。多くの珍しい時計も展示されており、見応えがあります。博物館のお土産は天文学にちなんだアイテム、地球、天球、時計など。なかなかお洒落なデザインです。

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