スペイン トレド大聖堂の観光・見所について

トレド大聖堂

トレド大聖堂

スペインの都市トレドは、西暦711年から、およそ400年にわたり、イスラム教徒に支配された歴史を持ちます。さらに、キリスト教徒によって再征服された後にも、多くのイスラム教徒が変わらず住み続けていたといいます。
そのような長い歴史から、トレドの街には現在においても、イスラム文化が根強く残っています。
そのような中世のたたずまいを残す街の中心に建ち、街の象徴とも言えるトレド大聖堂は、大司教ロドリーゴ・ヒメネス・デ・ラダの強い進言を受けた王、フェルナンド3世(聖フェルナンド)の命によって、1227年に着工されました。
着工当時は、この地方のその他の教会とは異なり、当時としては大変珍しい、フランス・ゴシック様式が採用されていました。しかし、完成までに大変長い年月を費やすことになってしまったために、完成した1493年には、その建物の随所に、スペイン・ゴシック様式の全段階が見て取れる、様式が混在した姿となりました。
さらにその後も、度々増改築が繰り返され、多くの手が加えられた結果、完成当時のオリジナルの部分は極めて少なくなり、本来の建物の輪郭のほとんどが隠れてしまう結果になってしまいました。
しかしそれでも、増改築が行われたそれぞれの時代の芸術家たちによって、高い芸術性は維持されたために、その価値は変わることなく、現在に到っています。
また、絢爛豪華な彫刻をはじめ、多くの貴重な芸術作品が収集されているため、宗教芸術の美術館としても、大変重要な存在となっています。

トレド大聖堂1 トレド大聖堂2

見どころ

本堂に入って右側の、アロンソ・デ・コパルビアスが制作した、プラテレスコ様式のポルタイユの先が、鐘楼下に位置している宝物庫になっており、ここがトレド大聖堂の中でも、最大の見所の一つになっています。
ここに置かれている、16世紀初頭のエンリケ・デ・アルファの手による聖体顕示台は、キリストの聖体の祝日には、人々にかつがれて通りをねり歩くというもので、総重量が200キログラムで、高さは実に3メートルにもおよぶという巨大なものです。また、金、銀、宝石などによって、華麗に細工が施されていて、その装飾の一部は、コロンブスがアメリカから持ち帰った黄金に彫刻されたものだと言われています。
本堂の中央にあるコロと呼ばれる、共唱祈祷席には、ロドリーゴ・アレマンの手による彫刻によって、グラナダ征服のエピソードが描かれています。その精緻なつくりには、目を見張ることでしょう。
中央祭壇の裏側には、ナルシソ・トメの名作と言われている、トランスパレンテと呼ばれる部分があり、後方から差し込んでくる光によって浮かび上がる、聖母像を取り巻くおびただしいほどの天使像に、圧倒されます。
聖具室は、現在美術館になっていて、クレタ島生まれで、トレドを代表する画家であるエル・グレコの重要なコレクションが展示されています。また、そればかりではなく、ゴヤ、ティツィアーノ、ヴァン・ダイクなど、多くの巨匠の重要な作品が展示されているため、見逃さないように気をつけなければなりません。

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マドリッド発 【4/29、5/3限定】トレド午後観光 ~壮大なる城塞都市・中世の面影古都トレド~

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1名様あたり料金

92.00EUR (15,438円)~

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