ドイツ ノイミュンスター教会の観光・見所について

ノイミュンスター教会

ノイミュンスター教会

ドイツ南部に位置するバイエルン州の都市の一つであり、ロマンチック街道の起点の町としても知られるヴュルツブルクには、歴史的にも重要なロマネスク様式の教会が点在しています。
その数ある教会の一つであるノイミュンスター教会は、11世紀に、旧大聖堂の跡地に建てられた教会です。同じくロマネスク様式のザンクトキリアン大聖堂と並んで旧市街のほぼ中央に位置しています。
アイルランドの貴族の家庭で生まれ育ち、その後、聖職者となり、ヴュルツブルクでキリスト教の布教を行った宣教師キリアンが、殺され、埋葬されたお墓の上に建てられた大聖堂がもととなっていて、この大聖堂が後にノイミュンスター教会となりました。
第二次世界大戦で、イギリスからの空襲により、ヴュルツブルクの街の大部分が被害を受け、ノイミュンスター教会をはじめとした貴重な教会もその被害に合いましたが、その後の再現と改築により、現在の姿となり、美しい彫刻の数々とその造りで多くの観光客の目を楽しませています。

見どころ

ドイツ各地に点在するロマネスク建築の数々の建物の一つであり、立地的にも政治的にもヴュルツブルクの中心であったノイミュンスター教会は、改築後のバロック様式のデザインと貴重な彫刻作品をさまざまな部分で見ることができる魅力ある教会です。
18世紀以降に改築された、建物の入口側にあるバロック様式の赤い砂岩のファサードや、大きな丸屋根は、この教会のトレードマークにもなっています。特に、入口前で目に入る、マリアの昇天の場面での、聖キリアン、聖母マリア、聖ブルカートの3者の姿を描いたレリーフは見ごたえがあります。
華やかでありながら神聖な雰囲気をもつ教会内部の丸天井には美しいフレスコ画が描かれています。
また、祭壇には、教会の地下で眠る聖キリアンが2人の司祭にはさまれ佇んでいる上半身の姿を表した木像「聖キリアンと二人の司祭の像」があります。第二次世界大戦の空襲によりオリジナルは消失してしまったため、現在見ることが出来るのは、再現されたレプリカとなっていますが、ヴュルツブルクの彫刻家リ−メンシュナイダー作の見ごたえある作品です。
また同じくリーメンシュナイダーにより1493年に作られた、砂岩による彫刻「聖母と幼子キリスト像」や、1350年頃に作られた、何かを抱き上げるように腕を交差させたキリストの珍しい構図をもった作品「キリスト十字架受難像」も必見です。
最後に、この教会最後の見どころでもある、地下に眠る貴重な聖キリアンの霊廟も、ぜひ忘れずにご覧ください。