ジベルニーのモネの庭、睡蓮が満開! みゅうパリ ブログ記事ページ

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    ジベルニーのモネの庭、睡蓮が満開!


    2014-06-23

  • ジベルニーの最大の見物のひとつといえば、やはり睡蓮です。

    睡蓮は、睡眠する蓮の名の通り、日中に花びらが開き、午後になると閉じます。それを3日繰り返して、睡蓮の花の寿命は終わりです。美しいものの寿命は短い、というのはこの世の決まりごとです。モネの家、ジベルニーでは今現在睡蓮の花が満開です。急がなければ!しかし、次々と蕾が出てきますから、この満開はしばらく続きます。ご安心ください。

     

    モネは、初期印象派の重要人物の一人ですが、その大作がオランジェリー美術館で見ることのできる睡蓮の連作です。その連作の元になった現場、そのものがこのモネの水の庭です。

    モネがたまたま水の庭を作り、そこに睡蓮を植え、それがきれいだったからその連作を描いたのだ、と思ってはモネの考えから外れてしまうことになります。実は、全くその逆で、今オランジェリーにあるような睡蓮の絵を描くために、水の庭を作り、そして睡蓮を植えたのです。絵を描くためにつくった、そのための庭なのです。水の庭が美しいのは、必然だったということができるかもしれません。

     

    モネは睡蓮の連作を描きながら、何を思っていたのでしょうか。モネに聞かなければわかりませんが、モネの描いてきた絵をいろいろ見ていくと気づくことがあります。それは、彼は、光を表現しようとしたということです。光は、捉えることが困難です。形がないものであり、そして、変化するものだからです。朝の光、昼の光、夕日、すべて異なります。そして、季節によっても光の加減は変化します。

    モネは、その変化し続ける光を絵画としてどのように表現するのか、という探求に一生をかけました。

    モネの答えは、連作でした。光が変わるのであれば、変化するごとに、別の絵をかけばいい。だから、同じ睡蓮という主題を何枚も描き続けたのです。

    モネが晩年をすごした水の庭は、いま、モネがかつて見つめた風景で私たちを待っています。

     

     

    パリ発
    『睡蓮』で有名なモネの家と可愛いジベルニー村

    (渦)


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